GUIDE — 1-3
タイプ補正 完全解説
標準レンジ(1-1/1-2)は「平均的な相手」の話。でも実戦の相手は平均ではありません。相手のタイプ——TAG・LAG・Nit・Station——に応じて、 置いたレンジを歪ませる。ここから読みが「相手個別」に対応し始めます。
14タイプの座標 — タイトさ×アグレッシブさ
プレイスタイルは2軸で整理できます。参加の広さ(タイト↔ルース)と攻撃性(パッシブ↔アグレッシブ):
| タイプ | 参加 | 攻撃性 | 一言 |
|---|---|---|---|
| TAG | タイト | アグレッシブ | 堅実な強者(標準的) |
| LAG | ルース | アグレッシブ | 仕掛けまくる・ブラフ多い |
| Nit | 超タイト | パッシブ | 強い手しか出さない |
| Station | ルース | パッシブ | 降りない・コールし続ける |
2タイプ別のレンジ補正
| タイプ | レンジ補正 | 搾取の方向 |
|---|---|---|
| Nit | 標準よりタイト(ベット=ほぼ本物) | ブラフに降りる・バリューを疑う |
| LAG | 標準より広く弱い(ブラフ多い) | コール/4betで押し返す |
| Station | コールレンジが極端に広い | バリュー厚く・ブラフ減らす |
| TAG | ほぼ標準(GTO寄り) | 大きな搾取ポイントが少ない |
3サンプルサイズの規律
タイプ判断には十分な観察が必要です。 数ハンドで「この人はLAGだ」と決めつけると、たまたまの強い手をブラフと誤読する。
目安: 明確なタイプ判定には数十〜数百ハンド。それまでは母集団の標準(TAG寄り)を仮置きし、 証拠が積み上がってから補正を強めます(Bluff Hunter 3-3・Exploit Visionの領域)。
4ひっかけは、この3つ
- 罠1: 少サンプルで決めつけ
5ハンドで「LAG」と断定して過剰反応。サンプルが貯まるまで標準を仮置き。
- 罠2: Nitにブラフキャッチ連発
Nitのベットはほぼ本物。ヒーローコールは資金流出。Nit相手は素直に降りる。
- 罠3: Stationにブラフ
降りない相手にブラフは無意味。バリューを厚くするのが正解。
5実戦でこう使う — 標準からの傾け
タイプ補正は、1-1/1-2で置いた標準レンジを「傾ける」作業です。 Nitなら全体をタイト方向に、LAGならルース方向に、Stationならコールレンジを膨らませる。
この補正が、以降の絞り込み(2-x)や結論(4-x)に効いてきます。 「同じCBでも、Nitのそれは強い、LAGのそれは弱い」——タイプはレンジ読み全体の色眼鏡です。
6スタッツでタイプを読む — VPIP / PFR / 3bet
オンラインではHUD、ライブでは観察で、タイプを数値で捉えられます。主要3スタッツの意味を押さえます。
| スタッツ | 意味 | 読み |
|---|---|---|
| VPIP | 自発的に参加した割合 | 高い=ルース、低い=タイト |
| PFR | プリフロップでレイズした割合 | VPIPとの差が攻撃性 |
| 3bet% | 3betの頻度 | 高い=アグロ、低い=バリュー特化 |
目安: 6maxの標準TAGはVPIP24 / PFR20 / 3bet8あたり。VPIPとPFRが大きく開く(例35/12)ならコールが多いパッシブ=Station寄り、両方低い(14/12)ならNit寄り、両方高く接近(30/27)ならLAG。数字の「差」がタイプを語ります。
7タイプは固定ではない — 動的な変化を読む
タイプ判定の落とし穴は「一度決めたら変えない」こと。同じ人でも状況で別人になります。
| きっかけ | 変化 |
|---|---|
| ティルト(負けが込む) | TAG→LAG化。ブラフ・無理コールが増える |
| 大勝ち中 | ルース化 or 守りに入る(人による) |
| ポジション | 同じ人でもBTNではLAG、UTGではNit |
| 時間帯・疲労 | 深夜はルース化しやすい |
特にポジションによる別人格は重要。「BTNでは40%開くのにUTGでは12%」という人は矛盾ではなく正常。ポジション込みでタイプを持ちます。
